• 4月17日

    もうすぐ完成!でも、なんかしっくりこない。
    体と顔のバランスが気になる。

    フィニッシュにもっていくのを止め、顔はほとんどそのままで、体を消すことにする。
    今心に浮かぶままのシンプルな構図にしよう。
    なおせる時がなおす時だ。

    乳白色でまわりをかためて、そんな海の中にいるようにしよう。
    静かにじっとして、乳の中にたたずんでいる、そんな気分で。

    何枚か苦しまずに描いて、今この1枚に苦しむ。
    完成予想の幻が、いくつも頭を横切っては消えていく。
    描きたいことはいつも頭の中にしっかりとある。
    この真四角のフォーマットにどうあてはめるかだけなんだ。
    描くという行為が感情の発散に終わらぬように。
    荒れ狂う感情を静かに画面に横たわせること。

    考えるための散歩はしない。
    俺はここに立ち、ここから動かずに目の前のキャンバスを見つめる。
    気分転換なんてない。
    一番大切なものが目の前にあるのだ。

    過ぎ去っていく時間が惜しい。
    一生かけて荘厳な交響曲を完成させるつもりは微塵もない。
    短い曲に魂を込めて、しぼれるだけ自分をしぼって。
    未来を語らず、今にすべてを注ぎ込め!

    そしてベットに倒れこめばいい。

    人にはそれぞれのやり方がある。
    俺には俺のやり方がある。
    自分のための絵なんだ!