午前4時30分
220×197cmの紙に描かれたのは、正面向きの女の子。
“ Punch me harder 2000 ”と、絵の下に書く。
望まれることを望んじゃいけない。でも時として弱い自分がいる。
どんなに悩んでも、いつもアベレージを越えられない。
それで満足する、いや!満足なんてしてない。悔しい自分がいる。
どんなに悔しくても、それが今の自分。それでいいのかと悩む。
でも、描き直したくはない。
いっつも高望みが自分を苦しめる。
肉体の疲労で、なんとなくやった気になる。
だがしかし!これが自分だ。こんなもんだ。
精一杯やってこんなもんだ。高望みする必要があるか?そりゃ見栄でしかない。
見栄っぱりにはなりたかない。これが自分だ。それでいい。そうじゃないか?
“ Punch me harder ”いいじゃんか。それが今の気持ちだ。
もっと、もっと落ち込んで、そして這い上がれたら、こんな気持ち良いことはない。
みんな見てるのか?(きっと見てるよ、空の上で)
それに負けちゃいけない!(負けるもんかい!)
誰も見てなくたって、俺はやる。
あの三ヶ峯の下宿で、汗かきながら描いてた頃を忘れるな!
赤い軽自動車に乗って、あの娘はやってくるかもしれないし、明日が講評会かもしれない。
猫達に気持ちよく餌をやらなけりゃいけないかもしれない。
あの娘はもういないし、猫達もいなくなっちゃったな・・・
でもな!せめて天国のあの娘たちには届くように、もう1枚!
一寸先は闇なのか?そりゃそうだよな。でも、もう1枚!
自分を越えられない自分が悔しくて、みんなの手紙を読み返し、涙する。
でも、この命ある限りはとにかくやるんだ。負けない。弱い自分に負けない!
It’s ain’t always easy, but I will try and try to do, again and again !
のほほんと生きるのは簡単なこと。でも、そんなふうには生きたかない。
苦しむのはちゃんと生きてる証拠じゃないか。
まだ始まったばかりじゃんかよ。