• 11月29日-2

    何に対しての決別なのかはわかんないけど、
    本当に大切なものを考えりゃ、怖いもんなんて何もない。

    何かを恐れて怖がってる自分は情けない。
    評価や名誉だなんてクソくらえ!って思ってみても、
    どっか頭の隅にそんなこと考えてる自分がいるのが情けない。

    後に続いてくる奴らだって、表面ばっかり模倣してちゃいかんぜよ。
    技法や描き方、そんな俺の変化を追ってもしょうがないだろう?

    一番影響を受けて欲しいところは、描き方なんかじゃなくて、
    自分が次々と制作してきた、陶芸や木版画っていう分かりやすく見えるもんじゃなくて、
    たとえば、こうして思うことを文章にしていくような精神的なことだ。
    そういうことに影響を受けて欲しいと思っている。

    スピリット!

    そうだ、以前リトルモアギャラリーの壁に描いたものを、竹井さんが香港クリスティーズのオークションに出してた。
    ごめんなさい、ごめんなさい、というメールがきてたから、ショックはなかったけどさ。
    8200万円だってさ!自分が無償であげたものが、そんな値段になって、あげた人の懐に入る。

    自分が信じてた年下の大人たちが、そんなふうに自分の作品を扱ったり、
    「一緒に何かするのはいいけど、利用されるのは嫌だ」と言ってた人が、
    結局はその反対の行動をしていたり、そんなことにはもう慣れたんだ。
    変わってしまう人を何人も見てきたけど、そう思う自分も変わってしまってるのかもしれないな。

    けれども、だましたり利用するよりも、だまされたり利用されてる方がよっぽど自由さ!

    今夜も初心で、描くぜ!