絵を描く時、僕は1枚を描き終えるまでは2枚目をスタートさせない。つまり、壁にはいつも描きかけの1枚だけがある。本来ならば、何枚かを同時に制作していく方が、互いの関係性を自然に見ることができるし、アトリエ空間に作品たちの響き合いで良い調和が生まれる。けれども、何故か僕は1枚を完成させるまでは次のキャンバスに向かえないのだ。何かに一生懸命になった時の自分はいつもそうで、絵やなんかの制作に限らず、眼の前にあるひとつのことしかできなくなる・・・
ここ数日、インドネシアのメラピ火山災害へ募金のためにチャリティフリマの準備をしていて、全く制作していない。フリマに出品するものと保存するものとに仕分けしたり、それに伴う整理や掃除なんかは慣れないことだし、けっこう疲れる。しかしながら、その疲労感は、いかに自分が毎日好き勝手に生きていたかということの裏返しでもあるのだ。
そう、自分は好きなように生きている。チャリティフリマも義務感からじゃない。やりたいからやるんだ。