• 10月7日

    いくら描いても、そうなってしまうものには理由がある。
    そしてその理由を言葉にするのは難しい。
    絵にしていくほうが、いくぶん楽な気がする。
    当たり前か・・・

    自分の器は自分がよく知っている。
    世間が思ってるほど自分は善良ではないが、静かに絵を描いていたい。
    普通の普通の絵を描く人でありたい。

    才能がありあまるような人や、賢人をみるたびに自分が情け無くも思えるが。
    自分に出来る唯一の前進は、描き続けていくこと以外にはないでしょう。
    過去のあやまちや非礼が首を絞める時も、絵を描く時には真摯な態度をとっていたい。
    どうでもいいことが自分を悩ます時も、真面目に画面に向かいたい。

    よくよく考えてみれば、横浜の個展のためにそうとうの集中力、精神力、そして体力を使ったのだ。
    そして生まれた作品たちを、良いと言ってくれる人達も素通りする人達も・・・

    どう評価されようと、作ったものは残っていく。
    過去をスクリーンの向こうに追いやっても、それはそこに存在し続ける。
    逃げることはできない。

    誉められちやほやされても、けなされ袋叩きにあっても。
    僕がどこか知らないところへ逃げ込んでも、いつか死んでも。
    作品たちは人々の目の前にありつづける。

    人々が絵の前にたたずもうと、素通りしようと、誰にも見られずとも。
    絵はそこに在る。