イタリアから帰国して、結局ず~~~~~~っと真っ白の画面とにらめっこの日々。
もう後ろへはさがれないし、止まってもいられない。
何も考えずに描きだすしかないもんね。
REMの完成したPVが届く。
やっぱし原画と全く違うけど、これはこれで良い!OK!
サンキュー!ヴァンクーバーのアニメーター!
NHKからも未放送の展覧会場でのインタヴューヴィデオが届く。
みんな変に嬉しくなること言ってらぁ。
絵に向かう僕自身は、いつだってやる気満々で。
でも、いつも何かに足を引っ張られる。
それはきっととても大事なことなんだけど。
僕は、僕はもっと前に進みたい。
なんかスピーディーに今までやって来たみたいだけど、自分のスピードは変わっちゃいない。
まわりが騒々しく早く動いてっただけだ。
今立ちすくむ迷路を抜け出すのは、この真っ白な画面に一筆いれることだ。
なんでそれができないのか?
時間は待ってなんかいない。
百年経ったら、この世には今いる誰もいないんだぜ!
今やんなきゃ、これまでのことが泡と消えてしまうよ!
まだまだ手も動くしなぁ~、今ここに絵の具も充分あるよ~!
でも夜は短い!
脱皮!脱皮!
中身は変わらずに!
汚れ付いた垢を落とせ!
昨日まで着てた服を!
脱いでまるめて、洗濯機に放りこめ!
色落ちしたほうが肌にはぴったりくるぜ。
あ~あ、望月峯太郎の『 COLOR 』にはかなわん!
ありゃ立派な絵本だ。
自分の絵本が恥ずかしくもなるけど、俺の絵本は Michi と Lolo のためのもんだ。
なんだかんだ言って、まだ真っ白な画面を見つめてる。
夜は短いっていうのに。